はじまりの挨拶

 

 

世話人からはじまりの挨拶!!

感謝『夏編』 秋へとつづく!?

#土を感じるミニマーケット
#農業の話しをしよう

都市と街と里は地続きでつながっている。 都会でも最高峰の農業の話しをみなさんと。 この企画は「環境再生型有機農業」の重要性を広げようとされているパタゴニアさんと 草の根の市民活動として、有機農業や自然農法が置かれている状況の改善を目指す 五ふしの草とで準備させて頂きました。 僕(五ふしの草)が、以前にパタゴニア日本支社を作られた藤倉さんとお会いした際に 「どの生き物にとっても“食べること”は基本です。」という言葉をお話しして頂いたのが、 事の始まりだったように思います。 お会いした時、“草の根活動家のためにツール会議”という場でしたが、 環境団体の方々がたくさん集まっていました。 まだ環境問題や社会課題と「食」との関係性への理解が比較的浅い頃でした。 しかしファーマーズマーケットの代表として参加した僕と、 相部屋で同室だった新潟の有機農家さんだけが実際に食に携わるものでしたので、 環境問題と社会課題に大きく影響を与えている「食」にフォーカスした藤倉さんの言葉は、 僕たちの胸に深く響いたことをよく覚えています。 そこから十数年。 酷暑が続く中、この場所で、こういった場面で「本当の農業の話」を みなさんとシェアできたことに感謝します。 人間と自然が共生し、再生していく農業から学ぶ。 そのことを求めていたストアーで働くスタッフさん、 僕との間で不思議とバトンが繋がり、 この機会を得ることができました。お力添えいただいた方々に改めて感謝です。 さて私たちのライフスタイル。我々を取り巻く食のネットワーク。 グローバルな時代、気候危機、テクノロジー、AI、少子化などなど。 言い出せばきりがないですね。 私たちが進む暮らしは健全かどうか?農業はどうだ?議論は尽きません。複雑で多種多様です。 しかし今回はそういった大きな話、文脈への大きな対策の話ではなく、 別のアプローチの可能性を体験しました。 人と自然の接点に日々身を置き、日々調和しようとする二人(生産者)の人生や暮らしから、 具体的に出てくる言葉をシェアし未来に役立てていこうというもの。 2020年代の小規模農家さんたちは、 現実として一番に異常気象の影響を受け続けています。 さらに置かれている様々な環境の変化もスピードを増しています。 例えば、7~8年前は、カメムシなど害虫の被害が多かった。 4~5年前になると、イノシシ、鹿、猿の影響で現場の方々は苦しみます。 そして昨年、一昨年あたりからは、アライグマ、ヌートリア、穴熊などの被害が深刻です。 関西では、地形的により細かく、風土に分かれ、 農業観や技術、継承、アプローチが存在します。 気候危機にも獣害にも各地で様々な知恵や工夫が今試されいるところです。 その中でも、中堅として小規模で長く自立され、 経済とも繋がり、地域や自然環境とも深く繋がる、 お二人の農家さんに今回お越し頂きました。 とりわけ森へ還り自然栽培(無肥料栽培)を行う。次に繋ごうとされていることは、 小規模農家さんの中でも最先端な仕事ではないかと個人的に思います。 僕自身もお二人の自然観と死生観を、シンプルに余計な情報を取り払った状態で、聴かせてもらえたことが幸せです。 都市と街と里は地続きでつながっている。 次の時代に最善のバトンを渡そうとしている皆さん。 都市の方、街の方、里の方。 それぞれの立場、課題を理解し、学び合える学校のような、連携の場に育てていきたいです。

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写真:@b.riho